金繰つやの金繰りブログ

金融系Youtuber「金繰つや」が、クレカやカードローンについて動画より詳しく解説するわ!

1分解決!クレジットカードのキャッシング枠とは:リボ払いとの違いも

こんにちは、「金繰(かなぐり)つや」よ。

今回はクレジットカードの「キャッシング枠」の概要や使い方、注意点について説明していくわね。

★ 目次

1分解決!クレジットカードの「キャッシング枠」

「クレジットカードのキャッシング枠」について結論からまとめると、以下のようになります。

  ☑ 1分解決!キャッシング枠♪

キャッシングとは「現金借入サービス」のこと。つまりキャッシング枠が付いているクレジットカードを持っていれば、その利用可能枠の範囲内で現金を借りられる

┗借入方法はコンビニ等のATMからの出金、または銀行振込

多くの場合、金利は上限18%(月あたり1.5%程度)。アコム等と同値で決して低くはない

┗貸付条件が良くないことから、「わざわざキャッシング枠のために審査を受ける」必要性は薄い

とは言えすでに枠があれば追加審査なしで即借りられるので、「今すぐ現金が必要」という状況なら選択肢に入る

使わんで済むならそれに越したことはない

 

要はどうしても現金が必要な場面のための、臨時お助けサービスということね。

とは言えそのツケはあなた自身が清算することになるので、 使わんで済むならそれに越したことはないでしょう。

 

あなたのカードに「キャッシング枠」が付いているか確かめてみよう

クレジットカードの現金借入(キャッシング)サービスを利用するには、キャッシング枠の存在が不可欠。とは言えすべてのクレジットカードにキャッシング枠が付いているわけではありません。

そしてあなたのカードにキャッシング枠がどのくらい付いているか確かめるため、ベストな方法は各「インターネット会員サービス」の確認でしょう。

 

要はお手持ちのカードが楽天カードなら楽天カード、セゾンならセゾンのサイト、オリコならオリコのページにログインして、利用可能枠を見てみようということね。

実際に、手持ちのカードのうち2枚でやってみたわ。

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▲▼楽天カードとジャックスでの利用可能枠の照会結果

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なんも関係ないけどこのジャックスのカード、還元率が下がった(旧REXカードの1.25%→現Delightの1.0%)から今はほぼ使ってないんだけど…。

久しぶりにログインして確認したら、2年分の年金がこのカードから引き落とされててめちゃくちゃ損した気分になったわね。JALカードで支払っておけば相当マイルが…。

 

それはさておき、わたしの場合は「楽天カード」で20万円、ジャックスで50万円までの現金借入が可能ということになります。一気に借りたら金銭感覚バグりそうね。

 

→キャッシング枠が付いていないor不十分だったときにはどうする?

 

★インターネット会員ページの見方やログイン方法がよくわからん、という場合にはカード会社に直接電話して尋ねてみるのもよいでしょう。

それが面倒なら、直接コンビニATMに突撃してみるのも有効ね。キャッシング枠が付いていればいくらまで借りられるか確認できるし、付いていなければ付いていないでそれを知らせる画面が出るはずよ。

 

★American Express(アメックス)社のカードにキャッシング機能はありません。アメックスホルダーの皆さんは、お手持ちの別のカードの利用可能枠をチェックしてみてね。

ただし「別の会社(三菱UFJニコス、セゾン、楽天カードなど)が提供しているアメックスブランドのカード」であれば、キャッシング枠が付いている可能性は十分よ。

主なカード会社の「キャッシング枠」借入方法一覧(コンビニATM他)

 もしもあなたが十分なキャッシング枠を持っていたなら、ショッピング利用分で総利用可能枠がいっぱいになっていない限り、今すぐ現金の借入が可能よ。

主なカード会社の借入方法をまとめると、以下のようになるわね。

 

  ☑ 主なカード会社のキャッシング枠利用方法
イオンカード

ATM出金(コンビニ他)

セブン銀行ATMは使えないので注意

銀行振込(平日日中のみ) 

オリコ

ATM出金(コンビニ他)

銀行振込(平日日中のみ)

クレディセゾン ATM出金 (コンビニ他)

銀行振込 (平日日中のみ)

JCB ATM出金(コンビニ他)

銀行振込(平日日中のみ)

ジャックス ATM出金 (コンビニ他)

銀行振込(平日日中のみ)

ポケットカード ATM出金 (コンビニ他)

銀行振込(平日日中のみ)

三井住友カード ATM出金 (コンビニ他)

銀行振込(平日日中のみ)

三菱UFJニコス ATM出金(コンビニ他)

銀行振込 (平日日中のみ)

楽天カード

ATM出金(コンビニ他)

銀行振込(平日日中のみ)

 ※リンク先はキャッシング利用に関する、各社公式HP

 

大体どの会社も借入方法は同じよ。イオン銀行みたいな例外がないわけではないけれど、多くの場合で大手コンビニATMを使ったキャッシングが可能でしょう。

 

またご覧の通り、銀行振込を使った借入も可能なわけだけれど…。

クレジットカード会社の場合、即日振込に対応してくれるのは原則として平日の日中だけ「24時間申込みとは言ったが、24時間反映するとは言っていない」なカード会社もかなり多いので、この点については気を付けてね。またカード会社によっては、振込申込み~実行までかなりタイムラグが生じることもあるわ。

 

つまり確実に、当日中に現金を手に入れたいなら、ATMを使うのが無難ってことよ。

 

★ただしATM利用時には以下の手数料が発生するのが一般的です。

・取引額1万円以下…110円

・取引額1万円超過…220円

銀行振込には手数料が掛からないから、借入を急がないならそちらを使っても良いかもね。

 

★キャッシング枠にゆとりがあれば、それ以上の手続きや審査は必要ありません。

そのまま任意のATMに向かう(または振込の手続きをする)ことで、現金を引き出せるでしょう。ATMの使い方は、キャッシュカードを使い預金を引き出す場合とほぼ同じです。

 

要チェック!キャッシング枠の利息(手数料)目安は「月1.5%」

一般的に、クレジットカードのキャッシング枠金利「年18%」。これを月あたりに直すと18÷12=1.5%、つまり1ヶ月お金を借りると、その残高の1.5%くらいの利息(手数料)を取られる計算になるわね。

 

例:10万円を1ヶ月借りたとき、利息は1,500円前後(誤差あり)

 

この利息を支払っていけそうなら、特に金利面での問題はないでしょう。

 

ただし年18%という数字は、アコムなど消費者金融のカードローンの上限金利と同じで、決して低いとは言えません

少しでも低金利で借りたい、という希望があるのなら、銀行系のカードローン(上限14.5%/月1.208%くらいが多い)なんかを選んだ方がいいかもしれないわね。

 

…とは言え1、2ヶ月程度で返済できそうなら、利息額に大した差は出ないはずよ。

 

キャッシングは「一回払い」で返済できると理想的:それが難しいときには?

ここからは、クレジットカードを使って借りたお金を返済していく方法についてお話ししていくわね。

 

①キャッシング利用時には返済方法を「一回払い」「リボ払い」から選択できる

一般に、キャッシング枠を使うときにはその借入方法がATM出金であれ銀行振込であれ、「借入のとき」に、

・翌月一回払い

・リボ払い(リボルビング方式)

という2つの返済方法を選択する形になります。

 

▲イオンカード公式HPより引用(ATM取引中の画面の例)

 

翌月一回払いはおなじみの、一般的なクレジットカードの支払い方法ね。

こちらを選べば、次回もしくは次々回(キャッシングを使ったタイミングと締日の兼ね合いによります)に「借入額+利息額」を一回で、いつもの自動引き落としに上乗せする形で請求されることに。

この方法なら面倒もなく、利息も必要最小限で済むから、一回払いを選べるならそれに越したことはないでしょう。

 

例:ショッピング枠利用分10万+キャッシング枠利用分5万円の場合、次回の引き落とし額は15万円+利息(5万円/30日なら750円前後)

 

★ACマスターカードなど、翌月一回払いが選択できないクレジットカードも存在します。

★カード会社と手続きを行うタイミングによっては、一回払いを選んだ後であってもリボ払いへの切り替えが可能です。

 

②リボ払いを利用せざるを得ないなら、できる限り短期間での清算を心がけたい

…とは言え次回の引き落としのことを考えると、一回払いなんてとても利用できないという場面も少なくはないでしょう。

この場合はリボ払い、つまり「定額分割払い」を利用することになるわけだけれど…。

 

さっきも言った通り、キャッシング枠を利用すると月1.5%程度の利息(手数料)を取られます。なのでもちろん、返済が長引けば長引くだけ月1.5%の利息もかさむ形になるわね。

 

利息を抑えるため、そして「お金を借りていることがデフォルト状態になることを避ける」ため、リボ払い選択時であってもできる限り早く完済するのが理想的と言って良いでしょう。

 

ちなみに、リボ払い選択時の毎月の引き落とし額はカード会社によって変わるので、詳しくは各公式HPなんかを見てほしいんだけれど…。

ACマスターカード等の例外を除いて、多くはインターネットサービスを通した「リボ払い引き落とし額の増額」が可能だから、生活に無理のない範囲でこの金額を引き上げておけば、面倒な振込等の手続きなく最短期間での返済が可能よ。

 

要は「できる限り毎月の負担額を重くして、できる限りはよ返せ」ということね。

 

例:楽天カードで10万円を借りる場合、

・リボ払い選択時の最低返済額は8,000円+利息(13回払い)

・ただしネットで月の支払い額を「35,000円+利息」にしておけば、自動的に3回で支払いを済ませられる

・その他、残ったリボ払い残高の次回一括引き落としも可能

 

参考:1分解決!リボ払いがヤバいって言われるのは何故?

 

TIPS:キャッシング枠と「カードローン」「ショッピングリボ」の違いって?

何かと紛らわしい、後払いサービスの概要をまとめたわ!

 

  ☑ 紛らわしい「後払い」関連ワードの概要
キャッシング

現金の借入サービス全般のこと。

無担保、かつ比較的小口な借入に使われることが多い。

キャッシング枠 クレジットカードに付いた、キャッシング(現金借入)の利用可能枠のこと。この枠の範囲内で、ATMや振込を使ったキャッシングができる。
ショッピング枠 いわゆる「普通の、お買い物のための」クレジットカード利用可能枠のこと。
リボ払い

「定額分割払い」のこと。

先に分割回数を決める「回数分割払い」(キャッシングでは利用不可)と異なり、「利用額などに応じて勝手に支払い額が決まる」のが特徴

例:10万円のリボ残高を、月1万円ずつ支払い

ショッピングリボ

ショッピング枠を使ったリボ払い(定額分割払い)のこと。

お買い物額の分を、毎月決まった金額ずつ支払いたいときに使う。

例:10万円のバッグを買い、月1万円ずつ支払い

キャッシングリボ

キャッシング枠を使ったリボ払い(定額分割払い)のこと。

現金を借りた後、毎月決まった金額ずつ返済したいときに使う。

例:10万円を借り、月1万円ずつ支払い

カードローン

一般に、キャッシング専用のカードを提供するサービスのこと。「カードを使い、利用可能枠の範囲内で自由に現金を借りられる」のが特徴。

とは言え最近は「カードがないカードローン」も増えていたりする。

 

こうやって並べてみると、本気で紛らわしいわね…。

 

特にリボ払い周りは混同されやすいけれど、「リボ払い」というサービスが存在するのではなく、あくまでこれは「毎月決まった金額ずつ支払う分割払い」のことだと分かれば、いくらか納得しやすいんじゃないかしら?

 

ちなみにカードローンとキャッシング枠のサービス内容は似たようなものだから、あまり違いについて気にする必要はないと思うわ。

 

キャッシング枠が付いていないor不十分だったときにはどうする?

もしもあなたのクレジットカードに、十分なキャッシング枠が付与されていなかったなら…。そんなときの対応についてお話ししていくわね。

 

①「増額審査」を受けることでキャッシング枠を獲得できる可能性はあるが…。

手持ちのクレジットカードに十分なキャッシング枠が付いていなかった場合、利用可能枠の「増額審査」を受けることでこの問題を解決できるかもしれません。

…が、

 

・増額審査には数日掛かることも珍しくない

・キャッシング枠の審査は消費者金融カードローン等に比べ厳しい

・そこまでやっておいて、金利などの借入条件は決して良くない

 

といったことを考えると、わざわざ増額審査を受けてまでキャッシング枠を獲得する意味はあるのか?という話になってくるのよね…。

 

後に挙げるようなカードローンはすべて自動リボ払い(定額分割払い/ただし任意のタイミングで一括支払い等可能)だから、「いつも簡単に、一回払いで支払いたい」という場合には増額審査を受けても良いと思うんだけれど…。

 

そういったこだわり、もしくはカードローンを使うことへの抵抗感があるわけじゃないなら、増額審査を受けてまでキャッシング枠を作る必要は無いと思うわ。

 

②基本的にはキャッシング枠より優秀な、独立したカードローン等を選びたい

ここ数年、カードローン(キャッシング専用カード)の競争はやたらめったらに激しく、正直「クレジットカードのおまけ」に過ぎないキャッシング枠じゃほとんど対抗できないような状況よ。

 

というわけで、キャッシング枠を新しく作るよりおすすめしやすい、優秀なカードローンをいくつか挙げさせて頂くわね。

 

★主なカードローン申込み先候補

  ☑ 主な優秀カードローン
レイクALSA

・上限金利18%(月1.5%程度)

初回60日間無利息または5万円以下180日間無利息

┗60日間無利息はネット申込時限定

・ほぼ24時間振込など、ユーザーサービス◎

・申込み~借入まで最短1時間

プロミス

・上限金利17.8%(月17.8%程度)

・初回30日間無利息

・ほぼ24時間振込など、ユーザーサービス◎

・申込み~借入まで最短1時間

三菱UFJ銀行「バンクイック」

上限金利14.6%(月1.216%程度)

・口座開設不要

┗ただし三菱UFJ銀行の口座があった方が便利

・全ATMの利用手数料無料

・申込み~借入までは最短2営業日

┗運転免許証をお持ちで来店契約が可能な場合に限る

┗上の条件を満たさない場合、借入まで1週間~

楽天銀行スーパーローン

上限金利14.5%(月1.208%程度)

・口座開設不要、かつ好きな金融機関口座で引き落とし返済OK

┗銀行カードローンだと珍しい特徴

コンビニATM等の利用手数料無料

・申込み~借入までには1週間くらい

アイフル「ファーストプレミアムカードローン」

上限金利9.5%(月0.791%程度)

高難易度。最低年収300万円~

・最低限度額100万円

・初回30日間無利息

・土日含め最短即日融資(申込当日の借入OK)

・ほぼ24時間振込

その他、口座を持っている銀行等のカードローン

・上限金利は14.5%程度が多い

・金融機関によっては契約に来店が必須だったり、契約までに時間が掛かりやすかったりするので注意

参考:クレジットカードキャッシング枠

・一般に上限金利18.0%程度

・返済時に「一回払い」を選択できる

 

 少額または短期間の利用なら無利息特典が優秀な「レイクALSA

ある程度の期間の借入を前提とするなら各銀行カードローン

審査に自信があるならアイフル「ファーストプレミアムカードローン」

…あたりの選択がおすすめとなりそうね。

 

どうせ審査を受けなきゃいけないなら、キャッシング枠より貸付条件やサービスの良い、カードローンを選んだ方が良いでしょう。餅は餅屋ってことね。

 

FAQ:キャッシング枠をなくすor減額することはできますか?

ここからはクレジットカードのキャッシング枠に関する、よくある質問にお答えしていくわ。

 

まずはキャッシング枠の撤去や減額についてだけれど…。

多くのカード会社ではインターネット会員サービス、もしくは電話から対応してもらえるわよ。

詳しい方法については「(カード会社名) キャッシング枠 減額」なんかでググればいいんじゃないかしら(ブン投げ)(だってそれが一番確実だし…)。

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楽天カードにおける、キャッシング枠の減枠手続き画面より

 

FAQ:キャッシング枠の審査(増額審査含む)の際、在籍確認はありますか?

普通は無いわね。というか今どき、在籍確認(主に電話による勤務先確認)をやるクレジットカード会社の方が少ないわよ。ライフカードなんかは例外みたいだけれど…。

 

まあそのライフカードにしても、増額審査の際にわざわざ在籍確認を行う可能性は低いでしょう。転職した場合や大きく属性が変わった場合にはその限りでないから、「100%行われない」とまでは言えないけれどね。

 

★ただしカードローンの審査を新しく受ける場合には、在籍確認が行われるのが一般的よ(無条件で原則在籍確認なしのアイフル除く)。

FAQ:キャッシング枠にゆとりはあるのに、借入に失敗してしまうのですが。

総利用可能枠の問題かもしれないわね。

 

クレジットカードのショッピング枠・キャッシング枠は、「総利用可能枠」の中の、カテゴリ分けに過ぎません。

 

例えば総利用可能枠50万円のカードがあったとするでしょう?

仮にこのカードに30万円のキャッシング枠が備え付けられていたとしても、すでに50万円分をショッピングに使ってしまっているなら、これ以上カードを使うことはできないということ。もちろんキャッシングについても同様ね。

同じように、45万円分をショッピングに使っていたなら、キャッシングできるのは残り5万円のみということになります。

 

思い当たるところがあるのなら、各インターネット会員サービスの「利用状況」に関する部分をチェックしてみることをおすすめするわ。

 

★問題が解決しない場合には、クレジットカードに記載してある電話番号に問い合わせてみると良いでしょう。

 

クレジットカードのキャッシング枠についてのまとめ

  ☑ クレジットカードのキャッシング枠についてのまとめ

キャッシング枠とは、クレジットカードに付いている「現金貸付サービスの、利用可能枠」のこと。有無や金額はインターネット会員サービス等で確認できる

借入方法は一般に「ATM出金」または「銀行振込」。ただし後者は平日日中にしか対応していない上、タイムラグも生じやすいので基本的には「ATM出金」推奨

返済方法は借入時に選択できる。月1.5%程度の利息を抑えるため借入期間は短いほど良いので、可能であれば「翌月一回払い」推奨。

それが難しいならリボ払いを選ぶ形となるが、引き落とし額の増額などにより「極力早く返す」ことは意識したい

▶ あくまで「クレジットカードのオマケ」である以上、貸付条件やサービスはキャッシング専用カード(カードローン)に劣りやすい

これからキャッシングを利用したい場合、どうせ審査を受けるなら優秀なカードローンを選びたいところ

 

要するにキャッシング枠は、「(すでに枠さえあれば)簡単に使える代わり、あまり条件が良いわけではない借入方法」ってわけね。

とは言え金利の高さも借入が短期間であればあまり気にならないから、「次の給料日までをしのぐ現金が欲しい」といった場合なら上手に使えるはずよ。

一方、リボ払いでだらだら返済することは避けた方が良いでしょう。「借金しているのがデフォ」にならないためにもね。

1分解決!リボ払いがヤバいって言われるのは何故?

 こんにちは、大腸疾患系・庶民向け金融Youtuber「金繰(かなぐり)つや」よ。


今回は悪名高い
「リボ払い」についてお話しさせて頂くわね。

目次

1分解決!リボ払い

「リボ払い」について結論からまとめると、以下のようになります。

  ☑ 1分解決!リボ払い♪

リボ払いとは単なる「定額分割払い」のこと

┗例:10万円の買い物をして2万円ずつ支払う

怖いだのヤバいだの言われている理由は、十中八九「自動リボ払い」のせい

┗実際悪魔の発明ではある。基本的には使うな。

クレジットカードは「1回払い」が原則。

どうしてもそれが難しい状況なら「特定の商品のみ、回数分割払い」を使うのが無難

よく分からんなら使うな

 

極論を言うと、リボ払いのせいで人生が狂うことはあっても、リボ払いを使わなかったせいで人生が狂うことはないはずだから、使わないで済むならそれに越したことはないわ。

 

ここからは上の情報だけじゃ足らん!というあなたのため、「リボ払い」についてもう少し詳しく解説させて頂くわね。もちろん上の情報だけで十分なら、この先を読む必要は無いわ。

 

基本の「リボ払い」の仕組みと1ヶ月あたりの金利手数料

それじゃ、まずは「リボ払い」の基本システムについて解説していくわね。

 

リボ払い(リボルビング方式)とは単なる「定額分割払い」のこと

まず前提として、「リボ払い(リボルビング方式)」とは単なる「定額分割払い」のことよ。

もっと一般的な「回数分割払い」と比較すると、以下のようになるわね。

 

  ☑ 2つの分割払いの比較
リボ払い 月々一定額を支払い

例:月2万円ずつ支払い

┗支払い額はある程度、ユーザーが自由に決められる

回数分割払い

はじめに支払い回数を決めて支払い

例:6回で支払い

┗月の負担額「支払い回数+手数料」から逆算

 

回数分割払いと比べた場合の「リボ払い」の利点は、言うまでもなく「毎月の支払い額が分かりやすい」こと。 

何か高額な商品を購入したとき、「月○円ずつなら支払えるな」って思えたなら、リボ払いを利用する意味もあるわね。

 

例:13万円のパソコンを買って、月3万円ずつ支払い

 

ということで、リボ払いの仕組みそのものに怖いこと・恐ろしいことはありません。

まあ、個人的には回数分割払いの選択をおすすめしたいところではあるんだけれど…。

(理由については後ほど解説するわ)

 

  ☑ リボ払いはどうやって使うの?

「基本的の支払いは1回払いだけれど、1つの商品だけリボ払い」を使いたいときには、店頭で「リボ払いで」と伝え、後からインターネット会員ページ等で支払い額を入力・調整するのが一般的です。

特に支払い額を設定しなければ、各カードが定める最低引き落とし額が適用されることになるわね。

 

例:ファミマTカードの場合、リボ残高(=支払い待ちのリボ利用額)が10万円以下なら3,000円

 

ちなみに店頭でリボ払いと伝えるには抵抗がある、あるいは「1回払いとは言ったけど、やっぱり支払いが厳しそう」という場合には、インターネット会員ページ等を使った「後からリボ」設定が可能よ。

ただしカードの締日や「後からリボ」の変更日によっては次回支払いに反映できない場合もあるので気を付けてね。

 

毎月の金利手数料は「1.25%」くらい

一般的なショッピングリボの金利は「年15%」くらい。これを1ヶ月あたりに直すと月1.25%程度ということになるわね。

つまり「支払い待ち」のリボ残高に対し、1ヶ月あたり1.25%くらいの手数料が取られるということよ。

 

例:5万円のリボ残高(=支払い待ちのリボ利用額)があるとき、手数料は月625円くらい(実際は誤差あり)

 

高いと見るか安いと見るかはその人次第だけれど…。

数字を見る限り、これくらいなら許容できそう、という方が多そうね。

 

ちなみに当たり前っちゃ当たり前なんだけれど、「リボ残高」を抱えている期間が短いほど、つまりリボ残高を早く清算するほど、月1.25%前後の手数料を支払わずに済みます

 

  ☑ 10万円のリボ残高を清算する場合の支払総額

月3千円を支払い

130,178円

※44回払い/3年8ヶ月

※うち手数料30,178円

月2万円を支払い

103,934円

※5回払い/5ヶ月

※うち手数料3、934円

手数料差額

26,244円

※年利15%、元利方式を想定した場合の一例

 

上で2万円ずつ支払った例のように、「生活に支障のない範囲内でリボ支払い額を高めに設定し、極力早くリボ払いを終わらせる」ことさえ出来たなら、リボ払いを怖がる必要はほとんど無いと言って良いでしょう。

…ただしこれは、あくまで特定の1つの物品やサービスにのみリボ払いを使う場合の話よ。

 

  ☑ リボ払いの支払い方式について

金利手数料の支払い方法には、以下の2種類があるわ。 

元利方式

リボ支払い額の中から自動的に手数料を徴収


例:リボ支払い額3,000円の中から手数料1,250円を徴収

リボ残高は差額の1,750円分だけ減る


例:オリコ、ファミマTカード含むポケットカード、セゾンカード、ほとんどのカードローン他

元金方式

リボ支払額に上乗せして手数料を徴収


例:リボ支払い額3,000円に手数料1,250円を上乗せし、計4,250円を請求

→リボ残高は3,000円分減る


例:三井住友カードJCB三菱UFJニコス、ジャックス、楽天カード

 

あなたのお手持ちのカードが採用している方式については、公式HP等をご覧頂くのが早いわね。

それぞれの特徴をもう少し簡単に言うと、

 

・元利…支払い金額が分かりやすいかわりに、リボ残高がなかなか減らない

・元金…一定ずつリボ残高が減っていくが、毎月の支払い額が分かりにくい

 

というかんじかしら。

 

とは言え「毎月の負担をできる限り重くして、早くリボ残高を片付ける」ことさえ徹底できるなら、どちらの方式でも特に問題はないはずよ。

(元金方式のカードの場合、本当に生活がギリギリなら、上乗せさせる手数料を踏まえた上で支払い額を決めたいところではあるけれど…)

 

悪魔の発明「自動リボ払い」の問題点って?

さて、ここまでの内容をまとめると「1つの支払いに対し、最短期間だけリボ払いを使うなら、特に怖いことは無い」ということになるわね。

 

が、本当にこれが「リボ払いのすべて」であるなら、こんなにとやかく言われるわけないのよね…。

ということでここからは悪魔の発明、「自動リボ払い」についてお話しさせて頂くわ。

 

「すべてのカード利用分」にリボ払いが適用される…と、どうなるの?

「自動リボ払い」とは、名前の通りすべての支払いが勝手にリボ払いになる支払い方法のことよ。これだけで何となく嫌な予感がするでしょう。

 

あなたが「自動リボ払い」設定済みのカード(リボ払い専用カードを含む)を利用すると、会計時に1回払いと言おうがどうしようがすべての支払いが「支払い待ちのリボ残高」として貯まっていきます。

 

スーパーで1,500円を支払ったのち、Amazonで5,000円の買い物、電気代を4,000円支払い…というだけでも、10,500円のリボ残高が蓄積されることになるわね。

 

で、このリボ残高に対する支払いは、カード会社、もしくはあなた自身が設定した「毎月の支払い額」をベースに行っていくこととなるわけだけれど…。

 

まあ、そもそもリボ払いは定額の分割払いなんですから、基本的には「カード利用額>支払い額」になるのよね…。

 

冷静に考えてみて、「10万円分カードを使って、月の支払い額は3,000円」という生活が、いつまでも続くと思う…?

 

基本的にクレジットカードには、利用可能枠(利用限度額)というものが設定されています。

 

「カード利用額>支払い額」なんて状態を何ヶ月も続けていれば、遅かれ早かれ利用可能枠にぶつかるのは必至。

そして「気が付いたときにはもう使えないカードと、多額の支払い待ちのリボ残高だけが残っていた」ということになるわけね…。

 

あれ?カードが使えないなあ。えっと利用可能枠…残り500円……えっ、リボ利用額100万円!?

みたいなね。

もちろんこのリボ残高に対しても、月1.25%程度の手数料が発生し続けることになるわ。

 

それだけで済めばまだマシな方?

以上の説明だけでも「自動リボ払い、やべえな」と思っていただけたと思うのだけれど…。

 

実は上のような例だけで済めばまだ良い方

本当に怖いのは、「10万円を使って3,000円を支払う」ような生活に慣れ、金銭感覚がぶっ壊れてしまうという状況よ。

 

こうなると2枚目、3枚目のリボ払い用カードに手を出したり、キャッシングを重ねたりして、結局債務整理へ…。

なんて人もさほど珍しくありません。

 

個人的に「自動リボ払い」の一番恐ろしいところは、手数料うんぬんよりも「家庭や今後の人生をぶっ壊す原因になり得る」点だと思うわ。

 

まあ使う人が悪いと言ってしまえばそれまでかもしれないけれどね…。

(正直飲酒で内臓をぶっ壊した人間からすると、あまり人ごとに思えないのよね…)

 

  ☑ 自動リボ払いを活用できるのはどんなとき?

例外的に「今月は理由あって収入が限られるけど、来月以降は復調できる」「ボーナス前」といった状況であれば、一時的な「自動リボ払い」も視野に入ります。

 

が、手数料を最低限に抑え、「自動リボの味を覚えない」ためにも、インターネット会員ページなどを通して「可能な限り、次回の支払いの際にすべてのリボ残高を清算する」設定を済ませておきたいところね。

 

例:今月の支払い額は本来10万円だが、理由あって3万円に留める。

ただし来月には来月の支払い分10万円に、前月分の7万円を上乗せし、17万円を支払い

(手数料を加味しない場合の簡易例)

 

カード上級者ならキャンペーン等を使って黒字化できないこともないが…。

自動リボ払いは利用者にとっては悪魔でも、カード会社にとっては金(手数料)のなる木。ということで、各カード会社はこぞって「自動リボ払い」を進めてくるわけだけれど…。

 

各カード会社のリボ払い推進計画の中には、「やたらおトクなリボ払いキャンペーン」が含まれることが珍しくありません。

 

が、こういうキャンペーン、特にやたらポイント還元幅が大きいものなんかは、「自動リボ払いを3ヶ月以上継続すること」なんて条件が設けられているもの(某RKTNカードの過去の例)。

 

金利の仕組みを完全に理解し、最小限の手数料のみを発生させ、確実に黒字を出せる自信がある

・「実質一回払い」で恩恵を受けられるキャンペーンである

(リボ支払い額=利用可能枠に設定できる等)

といった状況なら、カード会社の口車に乗ってみても良いけれど…。

 

特に前者の場合、極力多くの黒字を出すにはリボ支払額の細かな管理が必須になったり、手数料発生後に即刻リボ払いを終了させる必要があったりと、正直何かと面倒でリスキーなのでおすすめはできません。

 

私が普段使っているJALカードにも似たようなキャンペーンがあったので参加したことはあるけれど、「絶対そのうちリボ払いの解除を忘れて痛い目見るな…」と思って1、2ヶ月程度で断念しちゃった覚えがあるわね。

 

あのときは手数料こそ発生させる必要はなかったものの、リボ払いの設定額上限が10万円だったと記憶しているわ。

(=請求額が10万円を超え分は自動的に翌月持ち越し)

 

何が言いたいかというと、「自動リボ払い設定で××ポイントプレゼント!」等は見なかったことにするのが無難ということよ。

派手なキャンペーンを打つのは、それだけ採算を見込んでいるからでしょうからね。

 

マイ・ペイすリボ、支払い名人、ミニマム・ペイメント…名前を変えてもリボ払いはリボ払いよ!!!

 

さて、2021年3月現在、「リボ払い」で検索を掛けると関連ワード筆頭に出てくるのが「ヤバイ」

 

この現状を見ても分かる通り、現在「リボ払い」という言葉は決していいイメージを持たれてはいません。まあ当たり前っちゃ当たり前なんですけど…。

 

で、各カード会社がどういう対応を取り始めたかというと、名前の変更よ。

 

・マイ・ペイすリボ(三井住友カード

・支払い名人(JCB

・ミニマムペイメント(ポケットカード

 

…なんていろいろ名前が付けられているけれど、これら全部結局「自動リボ払い」のことですからね!

 

上に挙げた以外にも、「得体の知れない、毎月の支払い負担を抑えられるらしい支払い方法」を提案されたら要注意。

 

クレジットカードの支払いは「1回払い」が基本ということは決して忘れないでね。

いや忘れてもいいっちゃいいんだけれど、そのツケはあなたが支払うことになるのでね。

 

★ちなみにあなたが「自動リボ払い」を利用しているかどうかは、各カード会社のインターネット会員ページ等から確認できると思うわ。

もしよく分からなったら、直接カード会社に問い合わせを行っても良いでしょう。

 

1回払いが難しいなら「特定の商品だけ、回数分割払いで買う」のが安全

さて、再三言っている通り、クレジットカードの支払いは「1回払い」が基本。つまり当月の出費そして罪は、翌月(締日等によっては翌々月)に贖うべきなのだけれど…。

それでもどうしても、1回払いがキツいということはあるでしょう。

 

この場合の対応だけれど、特定の1会計に関して言うならば「リボ払い」を使っても構いません。特に「月々○万円ずつ支払いたい」という希望がある場合には打ってつけね。

 

…が、個人的に無難なのは「回数分割払い」の方かなと思います。6回払い、12回払いとかいうアレのことね。

 

というのもリボ払い、前にも言ったけれど支払い額の調整にはインターネット等での設定手続きが必要なのよ…。面倒、かつこれを忘れると余計な手数料が掛かりがちなのよね。

 

そんなリボ払いに対し、回数分割払いであれば店頭で「6回払いで」等と言えばそれでOK。

またカード会社にもよるけれど、若干ながらリボより回数分割の方が、低めの金利設定となっていることも多いわね。

 

ちゃんと支払い管理ができるのなら別にどっちを使っても良いのだけれど、

・支払い額設定が面倒

・そもそも毎月いくら支払っていけばいいか、自分で決められない

という場合には、回数を言えば勝手に支払い額が決まり、指定の回数以上長引くことも無い「回数分割払い」の方が無難だと思うわ。

 

★ちなみに回数分割払いの月々の目安負担額は、「決済額÷支払い回数+決済額の1%ちょい」くらいが基本よ。

カード会社のシミュレーターを使ってみるのもいいわね。

 

参考:JCB公式HP「ショッピング分割払いのシミュレーション」

 

「リボ払い」とそのリスクのまとめ

 

  ☑ このページのまとめ

「リボ払い」とは単なる「定額分割払い」のこと

リボ払いが怖いと言われているのは十中八九「自動リボ払い」のせい。すべてのカード利用額が分割されて、持ち越されていく仕様はまさに悪魔の発明

クレジットカードは「1回払い」が原則。

どうしてもそれが難しい状況なら「特定の商品のみ、回数分割払い」を使うのが無難

→よく分からんなら本当に手を出すな!前月の罪は翌月にすべて贖え!!

どうしても1回払いが難しいなら「特定の会計にのみ」リボを使っても良いが、回数分割払いの方が何かと無難ではある

 

 

何が言いたいかというと、クレジットカードは基本的に「1回払い」で利用するべきということ。実際の買い物よりも支払い額の方が安く済む、なんてことが続くはずが無いのよね…。

 

特にお金の管理にイマイチ自信が持てない、なんていう場合には、リボ払いの存在なんて忘れちゃうのが一番だと思うわ。

 

もし既に手を出しちゃった場合には、できる限り毎月の支払い額を多めにして、極力早く清算してしまいたいところね。(こう言うのは簡単だけれどね…)