金繰つやの金繰りブログ

金融系Youtuber「金繰つや」が、クレカやカードローンについて動画より詳しく解説するわ!

1分解決!リボ払いがヤバいって言われるのは何故?

 こんにちは、大腸疾患系・庶民向け金融Youtuber「金繰(かなぐり)つや」よ。


今回は悪名高い
「リボ払い」についてお話しさせて頂くわね。

目次

1分解決!リボ払い

「リボ払い」について結論からまとめると、以下のようになります。

  ☑ 1分解決!リボ払い♪

リボ払いとは単なる「定額分割払い」のこと

┗例:10万円の買い物をして2万円ずつ支払う

怖いだのヤバいだの言われている理由は、十中八九「自動リボ払い」のせい

┗実際悪魔の発明ではある。基本的には使うな。

クレジットカードは「1回払い」が原則。

どうしてもそれが難しい状況なら「特定の商品のみ、回数分割払い」を使うのが無難

よく分からんなら使うな

 

極論を言うと、リボ払いのせいで人生が狂うことはあっても、リボ払いを使わなかったせいで人生が狂うことはないはずだから、使わないで済むならそれに越したことはないわ。

 

ここからは上の情報だけじゃ足らん!というあなたのため、「リボ払い」についてもう少し詳しく解説させて頂くわね。もちろん上の情報だけで十分なら、この先を読む必要は無いわ。

 

基本の「リボ払い」の仕組みと1ヶ月あたりの金利手数料

それじゃ、まずは「リボ払い」の基本システムについて解説していくわね。

 

リボ払い(リボルビング方式)とは単なる「定額分割払い」のこと

まず前提として、「リボ払い(リボルビング方式)」とは単なる「定額分割払い」のことよ。

もっと一般的な「回数分割払い」と比較すると、以下のようになるわね。

 

  ☑ 2つの分割払いの比較
リボ払い 月々一定額を支払い

例:月2万円ずつ支払い

┗支払い額はある程度、ユーザーが自由に決められる

回数分割払い

はじめに支払い回数を決めて支払い

例:6回で支払い

┗月の負担額「支払い回数+手数料」から逆算

 

回数分割払いと比べた場合の「リボ払い」の利点は、言うまでもなく「毎月の支払い額が分かりやすい」こと。 

何か高額な商品を購入したとき、「月○円ずつなら支払えるな」って思えたなら、リボ払いを利用する意味もあるわね。

 

例:13万円のパソコンを買って、月3万円ずつ支払い

 

ということで、リボ払いの仕組みそのものに怖いこと・恐ろしいことはありません。

まあ、個人的には回数分割払いの選択をおすすめしたいところではあるんだけれど…。

(理由については後ほど解説するわ)

 

  ☑ リボ払いはどうやって使うの?

「基本的の支払いは1回払いだけれど、1つの商品だけリボ払い」を使いたいときには、店頭で「リボ払いで」と伝え、後からインターネット会員ページ等で支払い額を入力・調整するのが一般的です。

特に支払い額を設定しなければ、各カードが定める最低引き落とし額が適用されることになるわね。

 

例:ファミマTカードの場合、リボ残高(=支払い待ちのリボ利用額)が10万円以下なら3,000円

 

ちなみに店頭でリボ払いと伝えるには抵抗がある、あるいは「1回払いとは言ったけど、やっぱり支払いが厳しそう」という場合には、インターネット会員ページ等を使った「後からリボ」設定が可能よ。

ただしカードの締日や「後からリボ」の変更日によっては次回支払いに反映できない場合もあるので気を付けてね。

 

毎月の金利手数料は「1.25%」くらい

一般的なショッピングリボの金利は「年15%」くらい。これを1ヶ月あたりに直すと月1.25%程度ということになるわね。

つまり「支払い待ち」のリボ残高に対し、1ヶ月あたり1.25%くらいの手数料が取られるということよ。

 

例:5万円のリボ残高(=支払い待ちのリボ利用額)があるとき、手数料は月625円くらい(実際は誤差あり)

 

高いと見るか安いと見るかはその人次第だけれど…。

数字を見る限り、これくらいなら許容できそう、という方が多そうね。

 

ちなみに当たり前っちゃ当たり前なんだけれど、「リボ残高」を抱えている期間が短いほど、つまりリボ残高を早く清算するほど、月1.25%前後の手数料を支払わずに済みます

 

  ☑ 10万円のリボ残高を清算する場合の支払総額

月3千円を支払い

130,178円

※44回払い/3年8ヶ月

※うち手数料30,178円

月2万円を支払い

103,934円

※5回払い/5ヶ月

※うち手数料3、934円

手数料差額

26,244円

※年利15%、元利方式を想定した場合の一例

 

上で2万円ずつ支払った例のように、「生活に支障のない範囲内でリボ支払い額を高めに設定し、極力早くリボ払いを終わらせる」ことさえ出来たなら、リボ払いを怖がる必要はほとんど無いと言って良いでしょう。

…ただしこれは、あくまで特定の1つの物品やサービスにのみリボ払いを使う場合の話よ。

 

  ☑ リボ払いの支払い方式について

金利手数料の支払い方法には、以下の2種類があるわ。 

元利方式

リボ支払い額の中から自動的に手数料を徴収


例:リボ支払い額3,000円の中から手数料1,250円を徴収

リボ残高は差額の1,750円分だけ減る


例:オリコ、ファミマTカード含むポケットカード、セゾンカード、ほとんどのカードローン他

元金方式

リボ支払額に上乗せして手数料を徴収


例:リボ支払い額3,000円に手数料1,250円を上乗せし、計4,250円を請求

→リボ残高は3,000円分減る


例:三井住友カードJCB三菱UFJニコス、ジャックス、楽天カード

 

あなたのお手持ちのカードが採用している方式については、公式HP等をご覧頂くのが早いわね。

それぞれの特徴をもう少し簡単に言うと、

 

・元利…支払い金額が分かりやすいかわりに、リボ残高がなかなか減らない

・元金…一定ずつリボ残高が減っていくが、毎月の支払い額が分かりにくい

 

というかんじかしら。

 

とは言え「毎月の負担をできる限り重くして、早くリボ残高を片付ける」ことさえ徹底できるなら、どちらの方式でも特に問題はないはずよ。

(元金方式のカードの場合、本当に生活がギリギリなら、上乗せさせる手数料を踏まえた上で支払い額を決めたいところではあるけれど…)

 

悪魔の発明「自動リボ払い」の問題点って?

さて、ここまでの内容をまとめると「1つの支払いに対し、最短期間だけリボ払いを使うなら、特に怖いことは無い」ということになるわね。

 

が、本当にこれが「リボ払いのすべて」であるなら、こんなにとやかく言われるわけないのよね…。

ということでここからは悪魔の発明、「自動リボ払い」についてお話しさせて頂くわ。

 

「すべてのカード利用分」にリボ払いが適用される…と、どうなるの?

「自動リボ払い」とは、名前の通りすべての支払いが勝手にリボ払いになる支払い方法のことよ。これだけで何となく嫌な予感がするでしょう。

 

あなたが「自動リボ払い」設定済みのカード(リボ払い専用カードを含む)を利用すると、会計時に1回払いと言おうがどうしようがすべての支払いが「支払い待ちのリボ残高」として貯まっていきます。

 

スーパーで1,500円を支払ったのち、Amazonで5,000円の買い物、電気代を4,000円支払い…というだけでも、10,500円のリボ残高が蓄積されることになるわね。

 

で、このリボ残高に対する支払いは、カード会社、もしくはあなた自身が設定した「毎月の支払い額」をベースに行っていくこととなるわけだけれど…。

 

まあ、そもそもリボ払いは定額の分割払いなんですから、基本的には「カード利用額>支払い額」になるのよね…。

 

冷静に考えてみて、「10万円分カードを使って、月の支払い額は3,000円」という生活が、いつまでも続くと思う…?

 

基本的にクレジットカードには、利用可能枠(利用限度額)というものが設定されています。

 

「カード利用額>支払い額」なんて状態を何ヶ月も続けていれば、遅かれ早かれ利用可能枠にぶつかるのは必至。

そして「気が付いたときにはもう使えないカードと、多額の支払い待ちのリボ残高だけが残っていた」ということになるわけね…。

 

あれ?カードが使えないなあ。えっと利用可能枠…残り500円……えっ、リボ利用額100万円!?

みたいなね。

もちろんこのリボ残高に対しても、月1.25%程度の手数料が発生し続けることになるわ。

 

それだけで済めばまだマシな方?

以上の説明だけでも「自動リボ払い、やべえな」と思っていただけたと思うのだけれど…。

 

実は上のような例だけで済めばまだ良い方

本当に怖いのは、「10万円を使って3,000円を支払う」ような生活に慣れ、金銭感覚がぶっ壊れてしまうという状況よ。

 

こうなると2枚目、3枚目のリボ払い用カードに手を出したり、キャッシングを重ねたりして、結局債務整理へ…。

なんて人もさほど珍しくありません。

 

個人的に「自動リボ払い」の一番恐ろしいところは、手数料うんぬんよりも「家庭や今後の人生をぶっ壊す原因になり得る」点だと思うわ。

 

まあ使う人が悪いと言ってしまえばそれまでかもしれないけれどね…。

(正直飲酒で内臓をぶっ壊した人間からすると、あまり人ごとに思えないのよね…)

 

  ☑ 自動リボ払いを活用できるのはどんなとき?

例外的に「今月は理由あって収入が限られるけど、来月以降は復調できる」「ボーナス前」といった状況であれば、一時的な「自動リボ払い」も視野に入ります。

 

が、手数料を最低限に抑え、「自動リボの味を覚えない」ためにも、インターネット会員ページなどを通して「可能な限り、次回の支払いの際にすべてのリボ残高を清算する」設定を済ませておきたいところね。

 

例:今月の支払い額は本来10万円だが、理由あって3万円に留める。

ただし来月には来月の支払い分10万円に、前月分の7万円を上乗せし、17万円を支払い

(手数料を加味しない場合の簡易例)

 

カード上級者ならキャンペーン等を使って黒字化できないこともないが…。

自動リボ払いは利用者にとっては悪魔でも、カード会社にとっては金(手数料)のなる木。ということで、各カード会社はこぞって「自動リボ払い」を進めてくるわけだけれど…。

 

各カード会社のリボ払い推進計画の中には、「やたらおトクなリボ払いキャンペーン」が含まれることが珍しくありません。

 

が、こういうキャンペーン、特にやたらポイント還元幅が大きいものなんかは、「自動リボ払いを3ヶ月以上継続すること」なんて条件が設けられているもの(某RKTNカードの過去の例)。

 

金利の仕組みを完全に理解し、最小限の手数料のみを発生させ、確実に黒字を出せる自信がある

・「実質一回払い」で恩恵を受けられるキャンペーンである

(リボ支払い額=利用可能枠に設定できる等)

といった状況なら、カード会社の口車に乗ってみても良いけれど…。

 

特に前者の場合、極力多くの黒字を出すにはリボ支払額の細かな管理が必須になったり、手数料発生後に即刻リボ払いを終了させる必要があったりと、正直何かと面倒でリスキーなのでおすすめはできません。

 

私が普段使っているJALカードにも似たようなキャンペーンがあったので参加したことはあるけれど、「絶対そのうちリボ払いの解除を忘れて痛い目見るな…」と思って1、2ヶ月程度で断念しちゃった覚えがあるわね。

 

あのときは手数料こそ発生させる必要はなかったものの、リボ払いの設定額上限が10万円だったと記憶しているわ。

(=請求額が10万円を超え分は自動的に翌月持ち越し)

 

何が言いたいかというと、「自動リボ払い設定で××ポイントプレゼント!」等は見なかったことにするのが無難ということよ。

派手なキャンペーンを打つのは、それだけ採算を見込んでいるからでしょうからね。

 

マイ・ペイすリボ、支払い名人、ミニマム・ペイメント…名前を変えてもリボ払いはリボ払いよ!!!

 

さて、2021年3月現在、「リボ払い」で検索を掛けると関連ワード筆頭に出てくるのが「ヤバイ」

 

この現状を見ても分かる通り、現在「リボ払い」という言葉は決していいイメージを持たれてはいません。まあ当たり前っちゃ当たり前なんですけど…。

 

で、各カード会社がどういう対応を取り始めたかというと、名前の変更よ。

 

・マイ・ペイすリボ(三井住友カード

・支払い名人(JCB

・ミニマムペイメント(ポケットカード

 

…なんていろいろ名前が付けられているけれど、これら全部結局「自動リボ払い」のことですからね!

 

上に挙げた以外にも、「得体の知れない、毎月の支払い負担を抑えられるらしい支払い方法」を提案されたら要注意。

 

クレジットカードの支払いは「1回払い」が基本ということは決して忘れないでね。

いや忘れてもいいっちゃいいんだけれど、そのツケはあなたが支払うことになるのでね。

 

★ちなみにあなたが「自動リボ払い」を利用しているかどうかは、各カード会社のインターネット会員ページ等から確認できると思うわ。

もしよく分からなったら、直接カード会社に問い合わせを行っても良いでしょう。

 

1回払いが難しいなら「特定の商品だけ、回数分割払いで買う」のが安全

さて、再三言っている通り、クレジットカードの支払いは「1回払い」が基本。つまり当月の出費そして罪は、翌月(締日等によっては翌々月)に贖うべきなのだけれど…。

それでもどうしても、1回払いがキツいということはあるでしょう。

 

この場合の対応だけれど、特定の1会計に関して言うならば「リボ払い」を使っても構いません。特に「月々○万円ずつ支払いたい」という希望がある場合には打ってつけね。

 

…が、個人的に無難なのは「回数分割払い」の方かなと思います。6回払い、12回払いとかいうアレのことね。

 

というのもリボ払い、前にも言ったけれど支払い額の調整にはインターネット等での設定手続きが必要なのよ…。面倒、かつこれを忘れると余計な手数料が掛かりがちなのよね。

 

そんなリボ払いに対し、回数分割払いであれば店頭で「6回払いで」等と言えばそれでOK。

またカード会社にもよるけれど、若干ながらリボより回数分割の方が、低めの金利設定となっていることも多いわね。

 

ちゃんと支払い管理ができるのなら別にどっちを使っても良いのだけれど、

・支払い額設定が面倒

・そもそも毎月いくら支払っていけばいいか、自分で決められない

という場合には、回数を言えば勝手に支払い額が決まり、指定の回数以上長引くことも無い「回数分割払い」の方が無難だと思うわ。

 

★ちなみに回数分割払いの月々の目安負担額は、「決済額÷支払い回数+決済額の1%ちょい」くらいが基本よ。

カード会社のシミュレーターを使ってみるのもいいわね。

 

参考:JCB公式HP「ショッピング分割払いのシミュレーション」

 

「リボ払い」とそのリスクのまとめ

 

  ☑ このページのまとめ

「リボ払い」とは単なる「定額分割払い」のこと

リボ払いが怖いと言われているのは十中八九「自動リボ払い」のせい。すべてのカード利用額が分割されて、持ち越されていく仕様はまさに悪魔の発明

クレジットカードは「1回払い」が原則。

どうしてもそれが難しい状況なら「特定の商品のみ、回数分割払い」を使うのが無難

→よく分からんなら本当に手を出すな!前月の罪は翌月にすべて贖え!!

どうしても1回払いが難しいなら「特定の会計にのみ」リボを使っても良いが、回数分割払いの方が何かと無難ではある

 

 

何が言いたいかというと、クレジットカードは基本的に「1回払い」で利用するべきということ。実際の買い物よりも支払い額の方が安く済む、なんてことが続くはずが無いのよね…。

 

特にお金の管理にイマイチ自信が持てない、なんていう場合には、リボ払いの存在なんて忘れちゃうのが一番だと思うわ。

 

もし既に手を出しちゃった場合には、できる限り毎月の支払い額を多めにして、極力早く清算してしまいたいところね。(こう言うのは簡単だけれどね…)